外気にさらされるエアコンの室外機は、冬場の低温環境によって凍結するリスクがあります。
室外機が凍結したまま放っておくと故障につながる可能性もあるので、冬季に備えて対策を確認しておきましょう。
今回は、室外機が凍結する原因や対処法などについて解説します。
エアコンの室外機が凍結するとどうなる？
エアコンの室外機が凍結すると、エアコンの性能が大幅に低下したり、室外機が故障したりするリスクがあります。
そもそも室外機の凍結とは、本体の一部に氷が張っている状態を指します。
凍結を放っておくと、氷の重みで熱交換器や配管が変形し、コンプレッサーに大きな負荷がかかることもあるため注意が必要です。
また、氷が溶ける際に発生する水分により、基盤や電気系統に悪影響を与えることも。
このような事態になると高額な修理費用がかかる場合があるため、原因を理解して対策を取る必要があります。
エアコンの室外機が凍結する原因は？
室外機の凍結の主な原因は、外気温によって配管を通る冷媒ガスが低温状態になることです。
これにより、配管や熱交換器の表面温度が氷点下まで下がり、室外機の凍結を招きます。
また、屋根などから落ちてきた雪解け水が室外機にかかることで、凍結が発生する場合もあるでしょう。
そのほか、冷媒ガスが不足している場合も、熱交換の表面温度が低下して凍結する場合があります。
室外機が凍結したときの対処法をチェック
室外機に凍結が見られる場合は、故障を防ぐためにも早めに対処しましょう。
放置すると暖房が使えなくなるリスクもあるため注意してください。
ここでは、すぐできる対処法を2つご紹介します。
エアコンを霜取り運転に切り替える
室外機が凍結した場合は、エアコンの設定を「霜取り運転」に切り替えることで、解凍できる場合があります。
霜取り運転を稼動させると、内部ヒーターが作動し、室外機の氷を徐々に溶かします。
機器に負担をかけずに解凍できる安全な方法なので、凍結が見られたらまず試してみてください。
多くの場合、10〜15分程度の運転で解凍が完了します。
なお一般的に、霜取り運転中はエアコンの稼動が一時的に停止します。
霜取り運転中も室内で過ごす場合は、ほかの暖房器具や防寒グッズを用意して寒さをしのぎましょう。
ぬるま湯をかけて解凍する
室外機に熱湯をかけることは厳禁ですが、40度前後のぬるま湯なら、室外機の氷を溶かすためにかけても問題ありません。
ただし、室外機全体にかけるのではなく、凍っている部分に少量ずつかけるようにしましょう。
急激な温度変化を避けるために、一度に大量の水をかけることは避けてください。
水をかけた後は柔らかい布で水分を拭き取り、水滴が残らないよう注意しましょう。
室外機の凍結を予防する方法は？
室外機が凍結すると対策に手間がかかるため、予防する方法もチェックしておきましょう。
室外機専用の雪よけグッズを活用したり、室外機の設置場所を変えたりする対策が有効です。
そのほか、積雪の多い地域では寒冷地向けのエアコンを選ぶのも手です。
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。
雪よけカバーを活用しよう
雪が降る前に室外機専用の雪よけカバーを装着しておけば、雪や氷の直接的な侵入を防ぎやすいでしょう。
雪よけカバーは背面・側面・吸排気口・放熱板などを保護できるグッズです。
すぐに対策したい場合は、簡単にかぶせられる布製の商品を用意するとよいでしょう。
長く使えるものがほしい方は、木製や金属製の頑丈なタイプを検討してください。
通気性をしっかり確保できる製品を選び、室外機の吸排気に支障をきたさないよう注意しましょう。
また、室外機のサイズに合う大きさかどうかも必ず確認してください。
室外機を高い場所に設置する
積雪の影響を軽減するためには、室外機を地面から30cm以上高い位置に設置することも効果的です。
手間はかかりますが、一度対策すれば長期的に室外機を保護する効果があります。
高くする方法としては、室外機専用の架台である高置台を使用するのがおすすめです。
簡単に組み立てられる製品も豊富なので、サイズを確認したうえで、設置しやすいものを選択しましょう。
寒冷地向けのエアコンを選ぶ
北海道や東北地方など積雪が多い地域では、-15℃以下の低温環境でも安定して動作する寒冷地向けエアコンがおすすめです。
通常のエアコンと比べて霜取り運転が効率的で、室外機の凍結による運転停止を防ぐ機能が強化されているのが特徴です。
本体価格は通常のモデルより高めですが、故障リスクを軽減できるので、長期的に見ると修理費用を抑えられるでしょう。
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