エアコンをはじめとする家電4品目は、メーカーごとに決められたリサイクル料金を支払って処分しなければなりません。しかし、「支払い方法が分からない」「リサイクル料金以外にかかるお金は?」など疑問がある人もいるのではないでしょうか。今回は、エアコンのリサイクル料金の金額や支払い方法、具体的な処分方法などを解説します。
エアコンはリサイクルが必要な「家電4品目」のひとつ
エアコンは家電4品目に分類される電化製品です。家電4品目とは、部品や材料の再利用を目的に施行された家電リサイクル法にもとづき、リサイクルされる電化製品のことです。
エアコン以外では、テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)が家電4品目に該当します。間違って粗大ごみに出すと法律違反となるため、リサイクル料金を支払って適切な方法で処分しなければなりません。
そもそもリサイクル料金とは?
リサイクル料金とは、エアコンを再商品化するために必要な料金で、メーカーごとに金額が決められています。
シャープ・ダイキン・東芝・パナソニック・富士通・三菱などの主要メーカーの場合、エアコンのリサイクル料金は一律で990円(税込)です(※2023年11月時点)。
一方で、上記のメーカー以外の場合は、環境省指定の指定法人に義務委託されており、リサイクル料金が異なる場合があります。例えばアイリスオーヤマやニトリの場合、2023年11月時点でエアコンのリサイクル料金は税込2,000円です。
主要メーカー以外のリサイクル料金を確認したい方は、一般財団法人 家電製品協会のページを確認してください。
リサイクル料金の支払い方法は2つ
リサイクル料金の支払い方法には、回収を依頼する家電量販店や業者に支払う「料金販売店回収方式」と、郵便局にて自分で振り込む「料金郵便局振込方式」があります。それぞれの手順を解説するので、参考にしてください。
●料金販売店回収方式
料金販売店回収方式とは、家電量販店や回収業者が家電リサイクル券を手配してくれる方法のこと。エアコンの回収時にリサイクル料金を業者へ支払うだけでよいので、自分で家電リサイクル券を購入するのが面倒な人におすすめです。
エアコンの引渡し時は「家電リサイクル券・排出者控」と呼ばれる控えがもらえます。控えをくれない場合は違法業者の可能性もあるので、必ず受け取るようにしてください。ただし、控えを保管しておく義務はありません。
●料金郵便局振込方式
料金郵便局振込方式は、郵便局に備え付けてある家電リサイクル券を自分で購入する方法です。
家電の指定引取場所まで自分でエアコンを運搬する場合は、この方法で購入してください。また、回収業者によってはリサイクル料金の手配を行っていないので、その場合も自分でリサイクル券を購入する必要があります。
家電リサイクル券を購入する手順は次のとおりです。
<家電リサイクル券の購入手順>
①リサイクル券に、名前や住所、リサイクル料金の金額など必要事項を記入する。
※郵便局でリサイクル料金の一覧表を確認できます。
②郵便局・ゆうちょ銀行の窓口またはATMで、リサイクル料金を振り込みます。
③振替払込受付証明書、もしくはATMの明細票をリサイクル券に貼り付ければ完了です。
リサイクル券は処分時に必要なので大切に保管してください。
なお、ATMの明細票には郵便局の日付印が必要です。窓口が閉まっていて日付印がもらえない場合は、コピーした明細票を貼り付けて原本を保管しておきましょう。
回収を依頼する場合は、収集運搬料金が別途必要
家電量販店や回収業者にエアコンの回収を依頼する場合は、リサイクル料金とは別に収集運搬料金が必要です。自治体の紹介する回収業者の場合、業者によって収集運搬料金は異なり、相場は1,500〜3,000円程度です。
コストを抑えたい場合は、複数の業者に料金を問い合わせてみるとよいでしょう。
大手家電量販店の収集運搬料金は以下のとおりです。
エアコンの収集運搬料金 (同じ店舗で買い替える場合) |
収集運搬料金 (リサイクル回収のみの場合) |
|
ヤマダ電機 | 2,200円 | 2,200円 ※別途2,750円の訪問回収費が必要 |
ビックカメラ | 1,650円 | 5,000円 |
ケーズデンキ | 2,200円 ※別途3,300円〜の出張費が必要 |
ケーズデンキで購入した商品:2,200円 ほかの店舗で購入した商品:3,300円 |
エディオン | 1,100円 | エディオンで購入した商品:2,200円 ほかの店舗で購入した商品:3,300円 |
ヨドバシカメラ | 550円 | 2,750円 |
家電量販店の場合、同じ店舗で新しいエアコンを購入すると収集運搬料金を安く抑えられるものの、リサイクル回収だけ依頼すると金額が高くなる傾向です。
家電量販店でエアコンを買い替える予定がなければ、自治体の紹介する回収業者に依頼する方が出費を安く抑えられるでしょう。
エアコンの4つの処分方法を確認しよう
エアコンの処分方法には、家電量販店や回収業者に引き取ってもらう方法と、自分で指定引取場所まで運搬する方法があります。それぞれのメリットやデメリットを解説するので、自分に合う方法を選んでください。
買い替え予定の家電量販店で引き取ってもらう
エアコンを買い替える予定がある場合は、新しいエアコンを買う家電量販店で引き取ってもらう方法がおすすめです。新しいエアコンの取り付け工事の際に古いエアコンを回収してもらえるので、手間が少ないメリットがあります。
同じ店舗で買い替える場合は、処分のみ依頼するより収集運搬料金が安くなるため、コストを抑えたい方にもすすめられます。家電リサイクル券は各店舗で手配してもらえるため、自分で用意する必要もありません。
買い替え予定の家電量販店で処分を依頼する手順は以下の通りです。
<依頼する手順>
①新しいエアコンを購入する際に、取り外し工事や古いエアコンの回収を申し込みましょう。
②店舗スタッフより回収日の案内があります。
②回収日当日、エアコンを引き渡してリサイクル料金を支払います。
なお、エアコンの取り外しを依頼する場合は、リサイクル料金と収集運搬料金に加えて、取り外し工事の料金がかかります。工事費は、エアコンの種類や設置環境によって異なるので、依頼時に確認してください。
購入した家電量販店で引き取ってもらう
エアコンの買い替え予定がない場合は、購入した家電量販店で引き取ってもらう方法があります。他店で購入したエアコンの回収を依頼すると収集運搬料金が高くなる傾向ですが、同じ店舗で購入したエアコンなら比較的安い料金で処分できます。
販売店には引き取り義務があるため、製造から10年以上前の古いエアコンや、故障したエアコンでも問題なく回収してもらえます。
購入した店舗に処分を依頼する手順は以下のとおりです。
<依頼する手順>
①購入した店舗に取り外し工事・エアコンの処分を申し込みます。
②店舗より回収日の案内があります。
③回収日当日、作業員にリサイクル料金を支払います。
※取り外し工事費は別途必要です。
自治体の推薦する回収業者に依頼する
エアコンの買い替え予定がない場合や、購入した店舗がわからない場合は、自治体の推薦する回収業者に依頼しましょう。
各自治体では、家庭や事業所から出るゴミや不用品の収集運搬に必要な「一般廃棄物収集業者」の許可を受けた業者を紹介しています。
業者の一覧は各自治体のWebサイトやゴミ出しパンフレットなどに掲載されているので、確認してみましょう。収集運搬料金は業者によって異なるため、コストを抑えたい人は複数の業者に料金を問い合わせてみるとよいでしょう。
ただし、自治体によっては業者を1社も紹介していないことがあります。その場合は家電量販店に回収を依頼するか、自分で指定引取場所まで運びましょう。
回収までの流れは以下のとおりです。
<回収までの流れ>
①業者に電話でエアコンの回収を申し込み、回収日を決定します。
③回収日当日に「リサイクル料金+収集運搬料金」を支払います。
なお、多くの業者は家電リサイクル券を手配してくれますが、なかには対応していない業者もいます。対応していない場合は自分でリサイクル券を購入する必要があるため、申し込み時に確認しておきましょう。
安く処分したい場合は、指定引取場所まで自分で運ぶのがおすすめ
少しでも安くエアコンを処分したい方は、指定引取場所までエアコンを自分で運搬しましょう。指定引取場所とは、メーカーがリサイクル家電を引き取る拠点のことです。全国各地に設置されているためチェックしてみましょう。
自分で運搬する場合は家電リサイクル券の購入が必要ですが、収集運搬料金がかからない点はメリットです。リサイクル料金だけでよいため、前述した主要メーカーのエアコンであれば990円(税込)で処分できます。
ただし、エアコンの取り外し工事を専門業者に依頼する場合は、別途工事費用が必要です。知識があれば自分で取り外すことも不可能ではありませんが、慣れていない方が行うと事故につながる恐れもあるため注意してください。
指定引取場所まで運搬する手順は以下のとおりです。
<指定引取場所へ持ち込む手順>
①郵便局で家電リサイクル券を購入し、エアコンに貼り付けます。
②エアコンを車に積んで指定引取場所へ持ち込み、係員の指示に従って荷下ろししましょう。
なお、最寄りの指定引取場所はこちらから検索できます。
不定休がある引取場所もあるため、各場所の営業カレンダーを確認して持ち込みましょう。
指定引取場所には大型トラック等も出入りするので、係員の指示に従って安全に運搬してください。
製造5年以内なら、リサイクルショップで売るのも手
製造から5年以内のエアコンを処分する場合は、リサイクルショップへの持ち込みも検討してみましょう。エアコンの買取価格は種類やメーカー、状態によって異なります。査定額は3,000円程度のこともあれば、100,000円程度になることもあります。
有料処分が必要なエアコンをお金に変えられるので、状態のよいエアコンを処分予定の方はぜひ持ち込んでみてください。店舗によっては、製造から5年以上経ったエアコンの買い取りも行っている場合があるので、問い合わせてみましょう。
なお、エアコンは自分で運搬すると故障のリスクもあるため、出張買取を依頼するのがおすすめです。
出張買取の手順は以下のとおりです。
<出張買取の手順>
①電話やインターネットから、リサイクルショップに査定を依頼します。各店舗の案内に従いエアコンの種類やメーカーといった詳細情報や希望の日程などを伝えて申し込んでください。
②各店舗から概算の査定額が伝えられるので、確認して予約に進みましょう。
③査定日当日にスタッフがエアコンの状態を確認し、査定額を決定します。金額に納得できれば、売却しましょう。
店舗によっては、査定日と回収日が別日になる場合もあります。引っ越し等の予定があり処分を急ぐ方は、事前に査定日や回収日を確認しておきましょう。
エアコンの回収なら、原冷熱工業におまかせください!
長野県でエアコンの処分をお考えの方は、原冷熱工業におまかせください。
長野県駒ヶ根市にある原冷熱(はられいねつ)工業は、エアコンクリーニングをはじめ、冷暖房空調設備の設計・施工から保守・修理まで一貫体制で行っております。
一般のお客様には、主に次のようなサービスをご利用いただいております。
【エアコン販売】
国内メーカーのエアコンを数多く取り扱っております。取り付け・取り外しから、古いエアコンの回収まで行っております。
【エアコン修理・回収】
全メーカーの修理に対応いたします。ご不要となったエアコンは、そのまま回収いたします。
【エアコンクリーニング】
ご自身ではクリーニングの難しい、エアコン内部まで徹底洗浄いたします。室外機の洗浄も承ります。
原冷熱工業は、創業45年以上にわたる豊富な経験から得た高い技術力で、お客様と強い信頼関係を築いてまいりました。長年の歴史の中で培われた確かなスキルとノウハウを活かし、お客様に「安心」と「満足」をお届けすることを最も大切にしています。
エアコンクリーニング・修理・回収など、エアコンに関してお困りの場合は、原冷熱工業までお気軽にお問い合わせください。